あの子は巾着袋を振り回している

 

3月23日のこと

つい最近までは本当に元気が全然なかった、誰とも喋る自信がなくなるぐらい元気がなくなっていた。家にかえると部屋は足の踏み場がなくなって、歩くたびに足の裏にシールがくっついた。元気があっても部屋は汚いのだけど。。。

でもいつも以上にぼーっとしていた。弱ってるところを携帯電話に狙われて、脳を支配されて、こちらが操作されているみたいな感じで、フラフラとスマホながら歩きをしてました。人にも壁にもガードレールにも突進した。そんなだから、空なんて気にもかけてなかったのだけど、久しぶりに我にかえって上を見てみたら桜が本気咲きしていたのでびっくりした。

『なんだこれは?!』となって、それから『これからしばらく毎日は桜を見ながら駅に行こう、、遅れを取り戻すからな』となった。その桜の見える道はすごく遠回りで、バスなんか使わなきゃ行けないのだけど(ゲロが出そうになる)でも、もう散っていくだけの桜を、今年もちゃんと見なきゃ行けないのだぞ!と思った。

今日もバスで駅に向かったら、車窓から登校してる小学生とか、遊んでる園児とかが見えた。皆同じ白い靴下を履いて、皆同じパキパキの制服を着て、巾着を振り回していた。

ちゃんと外見ると、楽しいなァ、今気づくなんて勿体無い、自分は若いのに取り返しのつかない損していたなァ‥‥あー、あの子が巾着振り回してつくっている風で、桜が散るんだったら、いいよなァ、

とかなんか思ったりしながら、走ったり友達としゃべったりでどこかへ向かって歩くあの子達を見ていた。あの子達が見えなくなった時、羨ましすぎて涙出た。友達と巾着を振り回すだけの事が羨ましい。桜なんかより、春の中を走り抜けてくあの子達を見ていたいんだなと思った。

私達だって、というか誰だって大人だって、あの子たちみたいになれる時がある。去年私たちは、鍋桜-なべざくら-をしよう(桜見ながら鍋)と毎日のように言いまくっていたよね、 

叶わなかったけど。。

もし去年も今年も叶っていたとしたら、その時私たちは間違いなくあの子供達と同じになれていたと思う。

 

立てても立てても、叶うことのないお花見の予定がある。楽しく春を過ごす人のこと遠くから見ている。桜が散ってもいいからわたしと会って、巾着振り回してください。色々考えていたら、結構元気が出てきたぞー

 

(この2日後バイト面接に向かおうと歩いてたら、雨の日の桜がすごく良い事に気づき、面接に行くのを辞めたりしました。

犬の写真を撮って家帰ってホットケーキ作った✌︎)

夢の島小学校/Aich prefecture in Tokyo

 

 

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