タイムマシンは自分自身の中にある。
バイトの子に教えてもらった宗教団体ヘブンズゲートは、人間の体は乗り物であると言っていたらしく、すごく納得した。
人が生き残るためには地球から旅立つことが唯一の道だと強く信じていた。かれらは、「人間」の肉体は「旅」の手助けをする乗り物に過ぎないとしていた。ヘール・ボップ彗星とともにやってくる宇宙船に魂を乗せるためとして、指導者アップルホワイトと38人の信者が自殺を遂げた。
体が入れ物だとかあんまり思わないけど、この身一つで人生を歩き続けてきているワケだから、乗り物と言われればそうかも、と思った。宇宙船に乗り込むためのクルマなのだなぁとかは、本当に全然思わないです、ゴメンナサイ。
でも自分が、自分を乗せて、行ったことのある場所に行くというのがタイムマシンのようだよ。
行ったことのある場所には思い出があって、スイッチみたいに何かのきっかけで思い出が蘇る。
自分しかできない時間旅行で、悲しくなったり嬉しくなったりする。そういう時、自分は決して他の誰でもなくたったひとりの自分なのだなとかもおもう。思い出をフォークで刺したくなるような時もあるけど、できないし、消せない思い出がついてくるのはいいなと思う、苦しかったこと忘れたくないから。
答え合わせをしながら会話をする。しかもその答え合わせをしながら、同時に、「素で清らかでいつも正しい」という自分を見せてゆく。そして最後にはいつも認めてもらう。みたいなのは良くない方向の波だと思うのです。
